Part 3とPart 4で点を落とす人の多くは、英語が分からないからではありません。何を探して聞けばよいか分からないまま聞いているからです。会話が終わるころには頭の中が情報でいっぱいなのに、自信を持ってマークできる答えがありません。
解決策はとても具体的な習慣にあります。設問を先に読み、はっきりした目的を持って聞くことです。この記事ではその習慣を順を追って説明します。
設問を先に読むと効果がある理由
Part 3は39問、Part 4は30問です。会話やトークにはそれぞれ設問のセットが付いており、設問は音声が流れる前から問題冊子に印刷されています。つまり、これから聞く音声で何が問われるかを、あらかじめ知ることができます。
目的なしに聞くのは、買い物リストを持たずにスーパーに入るのと同じです。何もかもが目に入るのに、何を見たか覚えていません。目的を持って聞けば、耳は設問に合う情報だけを拾い、残りは負担をかけずに流れていきます。
もう一つ、見落とされがちな利点があります。設問は話題を教えてくれます。最初の設問を読むだけで、ホテルの予約電話なのか、プロジェクト会議なのか、空港のアナウンスなのかが推測できます。話題が頭にあれば、関連する語彙をずっと速く聞き取れます。
短い空き時間に読むもの、読まないもの
各音声の前の空き時間はとても短いため、3つの設問と4つの選択肢をすべて丁寧に読むことはできません。次の順で優先しましょう。
- 疑問詞(who, what, why, when, where, how much, what will happen next)。人、事柄、理由、時期、場所、数量、次の行動のうち、どの種類の情報を拾うべきかが分かります。
- 設問の中心となる名詞または動詞。これが、聞くときに待ち構えるキーワードです。
- 選択肢は、時間が余ったときにざっと見る程度にします。選択肢は短く、話題の手がかりにもなります。
たとえば、次の設問があるとします。
What does the man say he will do this afternoon?
(A) Visit a client (B) Revise a budget (C) Reserve a room (D) Call a supplier
訳:男性は今日の午後に何をすると言っていますか。
覚えるのは2つだけです。登場人物は男性(女性ではない)であること、拾う情報は今日の午後にする予定であること。聞くときは、二人の会話すべてを理解しようとするのではなく、男性が予定を話す瞬間を待ちます。
最も拾いやすい3種類の情報
数週間練習すると、設問の大半が3つのグループに分かれることに気づきます。それぞれに聞き方があります。
具体的な詳細を問う設問
who, where, when, how muchなどの設問です。答えは一度だけ出てくる情報で、"actually" や "by the way" などのつなぎ言葉や数字を伴うことが多いです。その箇所を正確に聞き、すぐに答えを決めます。
理由や問題を問う設問
why や what is the problem などの設問です。話し手が「問題は〜です」と直接言うことはまれです。"I'm afraid the shipment hasn't arrived" や "we're short on staff" のように言います。謝罪、懸念、遅れ、不足、故障といった否定的なニュアンスの文に注意しましょう。
次の行動を問う設問
what will the speaker do next や what does the woman suggest などの設問です。答えはほぼ必ず音声の終わりに近い、話し手が提案したり約束したりする部分にあります。このタイプでは、前半は肩の力を抜き、最後の数文に集中できます。
設問の順番に沿って聞く
1つのセットの設問は、たいてい音声の流れに沿って並んでいます。1問目は前半、2問目は中盤、3問目は終盤に対応します。絶対の決まりではありませんが、頼りにできる程度には安定した傾向です。
そこで、音声を3つの区間に分けて聞けます。最初の区間では1問目の答えだけを探します。選んだらすぐ2問目に移ります。こうすると、一度に抱える設問は1つだけなので、記憶の負担が軽くなります。
覚えておきたい例外があります。全体の目的を問う設問("Why is the woman calling?")は1問目にあることが多く、答えは冒頭の発言にあります。推測を要する設問や、図表が付いた設問は、情報が複数の箇所に散らばることがあるため、より注意して読む必要があります。
1問聞き逃したらどうするか
多くの人が崩れるのはここです。1問目の答えを聞き逃し、そのことをずっと考え続けて、2問目も3問目も失います。守るべきルールは、どれか1つを選んでマークし、すぐ次の設問に移ることです。
間違えても失うのは1問です。しかし集中を切らして3問連続で逃せば、3問を失います。誤答で減点されることはないので、空欄にするよりマークするほうが常に有利です。少しでも覚えていることがあれば、音声のトーンと逆の選択肢を外して、残りから選びましょう。
音声にあった語が入っている選択肢に注意
目的を持って聞く習慣がつくと、新しい罠に出会います。聞こえたばかりの語がそのまま入っている選択肢です。繰り返された語はおとりであることが多く、正解は別の言葉で言い換えられていることがよくあります。たとえば話し手が "I'll send it over by courier" と言い、選択肢が "Deliver a document" となっている場合です。
「この語を聞いた」という感覚で選ばず、覚えておいた設問の意味に合うものを選びましょう。
毎日15分でこの習慣を練習する
目的を持って聞く習慣は、本番で使う前に単独で練習する必要があります。短い練習の一例です。
- 3問セットを1つ選び、本番で取れる時間と同じ程度だけ先に読みます。
- 会話を一度だけ聞き、巻き戻さずに答えを選びます。
- 2回目はスクリプトを見ながら聞きます。各設問の答えがある箇所に印を付け、キーワードを拾えた設問と、迷った設問を記録します。
- 間違えた設問ごとに一行書きます。語彙が分からなかったのか、何を聞くべきか分からなかったのか、繰り返し語の罠にはまったのか。
1週間後には、間違いの理由のリストから本当の弱点が見えてきます。多くが「何を聞くべきか分からなかった」なら、設問を読む力を鍛える必要があります。多くが「語彙が分からなかった」なら、語彙に戻りましょう。
Toeyが助けられる部分
ToeyにはWeb上でPartごとのListening練習があり、聞いた後に自分で答え合わせできます。Toeyは現在Web版のみで、モバイルアプリはまだありません。設問をすばやく読む力は自分で鍛えるしかなく、どのツールも代わりにはなりません。
2026年10月24日に確認
さらに練習したい方は、ToeyのTOEIC練習ページから始められます。
Frequently asked questions
TOEIC Part 3・4で設問を先読みしたほうがよいですか。
はい。設問は問題冊子に印刷されているので、先読みすると聞くべき情報の種類と音声の話題が推測でき、キーワードをより速く聞き取れます。
音声の前の短い空き時間には、何を先に読めばよいですか。
まず疑問詞(who, what, why, when, where)、次に設問の中心となる名詞または動詞を読みます。選択肢は時間が余ったときにざっと見る程度にします。
Part 3・4の設問は音声の順番どおりに並んでいますか。
たいていはそうです。1問目は前半、2問目は中盤、3問目は終盤に対応します。絶対の決まりではなく、全体の目的を問う設問は答えが冒頭にあることが多いです。
途中で1問聞き逃したらどうすればよいですか。
どれか1つを選んですぐマークし、次の設問に移ります。過ぎた設問を考え続けると後の設問も失いやすく、誤答は空欄より不利になりません。
聞こえた語がそのまま入っている選択肢が不正解になりやすいのはなぜですか。
繰り返された語はおとりであることが多く、正解は言い換えられていることがよくあります。聞いた覚えがあるかどうかではなく、設問の意味に合うかで選びましょう。
Toey
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